JKYBライフスキル教育研究会は、2020年から日本学術振興会の科研費をもらい、いじめ目撃者の行動変容に焦点を当てたいじめ防止プログラムの開発研究をスタートします。このコーナーでその進捗状況をご紹介いたします。

研究課題名
いじめ目撃者の行動変容に焦点を当てた学校いじめ防止プログラムの開発と有効性の評価

研究期間
令和2年度~ 令和5年度

研究の目的
JKYBライフスキル教育研究会は、レジリエンシー(精神的回復力)形成を基礎とする中学生用いじめ防止プログラムを開発し、その有効性について中学校1年生を対象とした準実験計画法に基づく予備的介入研究によって検証した。その結果によれば、介入校においてはいじめ被害を低減する効果が認められたものの、いじめを目撃した時に被害者を助ける者の割合には介入校と比較校の間に差が認められなかった。
そこで本研究においては、いじめの被害者や加害者にならないようにすることに加えて,いじめを見た時に被害者を助ける行動を促進することを目指してプログラムの内容を改訂するとともに、ヘルスプロモーションの観点に立って、プログラムの効果を促進する学校環境についても検討する。そして、いじめが多発する小学校高学年から中学生期の児童生徒を対象としていじめ防止プログラムを実施し,その有効性を検証することを目的とする。

研究組織
研究代表者 川畑徹朗(神戸大学名誉教授)
研究分担者 西岡伸紀(兵庫教育大学学校教育研究科教授)
研究分担者 村山留美子(神戸大学人間発達環境学研究科准教授)

研究協力者
(小学校関係)
村上 元良(京都府綾部市立綾部小学校校長)
吉田 聡(前滋賀県大津市立膳所小学校校長・現文部科学省総合教育政策局期間業務職)
青山 俊美(広島県府中市立旭小学校教諭)
池田 真理子(元広島県福山市立野々浜小学校校長)
藤井 理香子(京都府綾部市立綾部小学校養護教諭)
堀江 優(京都府綾部市立綾部小学校教諭)
村上 明世(京都府綾部市立上林小中学校養護教諭)

(中学校関係)
村上 啓二(広島県福山市立培遠中学校校長)
牧野 淡紅惠(新潟県新潟市立濁野中学校教頭)
工藤 ひとし(新潟県新発田市教育長)
堀 徹(新潟県新潟市立上山中学校教諭)
山下 雅道(兵庫県姫路市立豊富小中学校校長)

事務局スタッフ
総務担当 酒井 隆子(JKYBライフスキル教育研究会事務局)
広報担当 宋  昇勲(韓国 東洋大学警察犯罪心理学科助教授)

第1回WEB会議の報告

 新型コロナウィルスの感染拡大により,実際に集まってプロジェクト会議を開催することは当面困難なため,Zoom会議を5月5日の10時より開催しました。コロナ対策で奔走されている新潟県新発田市教育長の工藤先生を除いて全てのメンバーが参加されました。
 会議の主催者である私がZoom会議の経験が少なく,どうなることかと心配しましたが,何とか1時間半の会議を無事に終えることができました。会議では,小学校高学年用いじめ防止プログラムの構成,評価調査票の項目,今後のワークショップの予定などについて話し合いました。
 対面式の会議をWEB会議で完全に代替することは難しいと思いますが,厳しい状況下ではこうした新しい会議形式も柔軟に取り入れながら,プロジェクトを円滑に進めて行きたいと考えています。

今後のZoom会議の予定は以下の通りです。
第2回 6月27日(土)
協議事項:小学校5,6年生版構成案,中学校1,2年生版構成案について
第3回 7月25日(土)
協議事項:形成的評価と影響評価の項目,学校環境評価の項目について
第4回 8月8日(土)
協議事項:プログラム実施校と日程,ワークショップ日程,第1回対面会議の開催について

JKYBいじめ防⽌プログラムの実践校募集!

本プロジェクトでは,2021年10月以降に,小学校5,6年生と中学校1,2年生を対象としていじめ防止プログラムを実施し,その有効性を評価する予定でおります。プログラム導入時期や対象学年あるいは実施内容については各学校とご相談の上で,決定させていただきます。
プログラム実践校の全ての教職員もしくは代表者が,実施に先立って本プロジェクト主催の研修会に参加していただくことが参加条件となります。開催場所や開催時期については,実践校とご相談の上で決定いたします。なお,研修会の開催にかかる経費は全てプロジェクト側が負担いたします。
本研究に参加いただける学校は,メール(jkybls@kfy.biglobe.ne.jp)で,以下の情報を川畑宛にお送りください。メールの件名には「いじめ防止研究参加希望」とご記入ください。

1.学校名 2.学校所在地 3.連絡先電話番号 4.校長名 5.連絡者名
6.小学校5,6年もしくは中学校1,2年のクラス数と在籍者数